about You 「あなたについて」一緒に考えます

成長と挑戦を可視化して、自己実現を市場化するメディアづくりに挑みます

一人ひとりが抱く価値と、その4つの領域について

一月前、「生きる価値」という言葉についてブログにメモしてみました。

著作の一部としてメモしておいたのですが、少し肉付けを施しました。

援助職を過去目指したことがあり、今もエッセンスは忘れていませんが、援助職に居る方が、これから認める視点は無いと思います。悩める方へのお手紙とまではいきませんが、「あなたには4つの価値がある」ということをお伝えできればと思います。(著作の部品として書いているので、つながりが見出せない部分もあろうかと思いますが、完成品にする過程で編集する前提でご覧ください)

 

「生きる価値」 ゼロサムではなく、それは4つある

わたしには、生きる価値がない

あなたには、生きる価値がない

 

自分でそう思うとき

人からそう評価されたとき

「生きる価値」という括り方をしていることから、

価値という言葉は、ここでは「全部」であり「一つ」を指します。

自分が「生きる価値」を見出せないとき

人から「生きる価値」を傷つけられるとき

 

about Youは、適切な慰めをかけることよりも

「あなたのつかいみち」を一緒に解き明かすことを持ち掛けます。

 

「生きる価値」がある

「生きる価値」がない

 

このどちらかを選ぶことではなく、

もともと在るが、それが一体何であるか分からないものを

明らかにすることを試みます。

 

明らかになったあなたの価値には、

きっと誰かがそれを待っているという意味を持つ

「つかいみち」を持っているはずだという立場を取ります。

 

きっと色々な考えや、やり方があるかもしれませんが、

about Youでは、一人ひとりの自己実現の気持ちが「ごみ」として

取り扱われていることを案じていることから、あなたが持つ価値を

「ごみ」ではなく、「つかいみち」として考えることにしています。

 

そして、「価値がある」「価値がない」という2元論に苦しむのではなく、

つかいみちを解き明かす切り口として、

価値を一つのものとして見るのではなく

 

「4面ある」という扱いをします。

私は絵が上手くありませんが、描くとすれば球面に描きます。

 

面1 生存

面2 精神

面3 経済

面4 社会

 

大きさが人によって違うという扱い方はここではしません。

そのような比較に使われるアイデアではありません。

ガイドの都合上、この球面を平らに開いておきます。

 

それぞれの面をこう呼ぶとき

面1 生存⇒生存的価値

面2 精神⇒精神的価値

面3 経済⇒経済的価値

面4 社会⇒社会的価値

 

「あなたには4つの価値がある」と言い換えることができます。

 

冒頭にガイドした「生きる価値」は全てであり、一つでした。

about Youでは、あなたが持つ4つの価値に着眼して

犠牲者を解放するプロセスを展開することにします。

 

about Youでは、一人ひとりが抱く「4つの価値」をそれぞれ一言に表現します。

 

生存的価値 産まれてきた理由

精神的価値 選択の自由があること

経済的価値 挑戦を通して得る果実

社会的価値 他者と変革すべきテーマとの関り

 

あなたが抱く4つの価値 それぞれのイメージ

私が展開するセッション上では、それぞれを解説することはありませんが、

ここでは、それぞれ補足して、一人ひとりが抱く価値をイメージすることを試みます。

 

1.生存的価値

「産まれてきた理由」と表現しましたが、ドラッカー教授の数々の逸話のひとつ

「あなたは何によって憶えられたいか」を言い換えたものです。

 

ピーター・ドラッカーアメリカで「マネジメントの父」と呼ばれる

社会生態学者、経営学、マネジメントの大家です

ドラッカー氏が13歳の時、宗教の授業で牧師の先生からこう投げかけられました。

 

What do you want to be remembered for?

「きみは何によって憶えられたいか?」

牧師先生は、こう続けました。

「今答えられると思って聞いたわけではない。

でも、50歳にもなって答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよ」

 

一見、単なる自己啓発自己実現の言葉です。

しかし、この言葉の持つ意味にはもっと深みがあります。

この言葉が牧師の方の口を通して語られていることから、

この言葉の背後には、「神の目から見て」という超越的な視線があるからです。

 

日本でも過去、明治時代のキリスト者・教育者内村鑑三

『どんな人でも、後に残せるものがある』と遺しています。

それはお金でも、事業でも、思想でもなく、「自分の生き方」だと

自分の歩んできた生涯こそが「後世」の人々を鼓舞します。

「後世への最大遺物」より

 

ドラッカーよりも前の時代においても、

「自分の生き方」を見つめる視線があるにもかかわらず

今は、事業の名のもとに犠牲になっている価値の一つが「生存的価値」です。

 

2.精神的価値

多くの心理的問題が何故引き起こされているかを見つめたことから

「選択の自由があること」と表現しました。

 

民主主義の国に居る私たちには、憲法上は多くの自由が備わっているはずです。

ただ、私たちの生活や社会にその自由が在るかというと別の話になり、

生まれながらの制約や制限がかかっていたり、

目の前に選択肢が用意されていない状況もあります。

ことさら、ここに書き込まなくても分かっている話ではありますが、

これが「自分の生き方」にまで及ぶ場合、

選択の自由が傷つけられていると見ます。

 

私がカウンセリングを学んでいた時期、

国分康孝氏(1930-2018)のいくつかの著作から学びを得ていました。

彼は「自由」について、心の自由としてのフリーダムと

行動の自由としてのリバティの2種類があることに触れています。

 

心の自由―フリーダムとは、心の中に規制があるかないかです。

「気に入られたい」「怒らせてはいけない」「波風立ててはいけない」といった

規制がかかっている、あるいは自らに課すことで自由に選べないことを指します。

 

行動の自由―リバティとは、状況の中でどう振舞うかです。

自身の理解が深まることによって選択肢が増え、

または上司や他者からの働きかけによって自由度が増したり

逆に制約がかかることがあることを指します。

 

国分康孝氏は生きている(being)ということは、行動を選ぶことの連続であり、

自律している人は、自分で自分の行動を選べる人のこととしています。

 

自律のない状態は、自分で自分の行動を選べない状態を指しますが、

子供の場合だと言葉の表現に選択肢がないために、

近親者や教師は、容易にフリーダムもリバティも奪うことは可能です。

 

大人になった場合は、直接近親者や教師と関わることは少なくなりますが、

社会の中でフリーダムとリバティに傷がつき、

奪われていくというシーンに遭遇します。

 

about Youでは、モデルなき社会と、壊滅的な生産性が、

一人ひとりが持つ「精神的価値」を傷つけていることを

犠牲者が産まれ、犠牲者が量産されていると見て、

その回復の道筋はないか見つめようとしています。

 

3.経済的価値

この面は、「挑戦を通して得る果実」と表現しています。

ここは、他にも上手い言い方があるのではないかと思っていますが、

必ずしも金銭の多寡で測れないシーンもあることから、「果実」としています。

「結果」という言い方もあるかもしれませんが、時間を要したり、

他者からの援けがあって出来ることもある可能性もあることから

自身の行動とイコールでないこともあるだろうということも含んでいます。

 

産まれながらに富を持っているという方もいれば、

どう足掻いても自分の望み通りにならないこともあることから

不平等であることを痛感する価値の一つです。

 

とはいえ、「自分の生き方」を築き、自ら培った力を証明することを意識すると

産まれながらに持ったものだけで、そう出来る方は多くはなく、

「課題」と「目的」の置き方に違いを設け、

自分の持っているものをアレンジ出来るというのが

経済的価値の確立のだいご味ではないでしょうか。

 

ここでは経済的価値をどこで産み出すかについて、領域を掲げておきます。

「課題」と「目的」が「パーソナル」「ビジネス」「ソサイエティ」に

どう向かうのかを例示します。

 

まず、課題を見つめるシーンにおいて書き込みます。

パーソナルにある課題に視線を向けるシーン

 ・自らの内的世界や可能性を広げたい

 ・長年のコンプレックスを解消・克服したい

ビジネスにある課題に視線を向けるシーン

 ・携わっているビジネスに必要な売上や利益の目標を達成・実現したい

 ・マネジメントやマーケティングやシステムの効率や生産性を改善・向上したい

ソサイエティにある課題に視線を向けるシーン

 ・目の前に不合理や不条理な状況があり、手を差し伸べたい。

 ・世の中の意思決定のあり方に疑問を抱き、正しく行動をしたい。

 

次に目的をもった行動を取るシーンを書き込みます。

課題に直結することが多いですが、整理のために

個別の課題に直結しないシーンを書き込んでいます

 

パーソナルな目的をもった行動を取るシーン

 ・他人やソサイエティのことには関心を払わずに、利益を自身に誘導したい。

ビジネスに目的をもった行動を取るシーン

 ・携わっているビジネスを上手く導くために、自分はその役割に徹する。

ソサイエティに目的をもった行動を取るシーン

 ・距離を問わず接点を見出した領域に、自らが可能な貢献を模索し、行動に移す。

 

この課題と目的は、下表のようにマトリックスにも出来ることから

一人ひとりにある経済的価値をどの領域に見出すか、そのバリエーションは豊かです。

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about Youでは、意味や意義の優劣をここでつけることよりも、

異なる領域に居る者同士が語り合うことが出来るようにすることを意識することから、

それぞれの領域にあるテーマを見出すために一覧を試みています。

 

4.社会的価値

最後に掲げた社会的価値とは、「他者と変革すべきテーマとの関り」です。

この項目の最初に、「あなたには価値がある/ない」とゼロサムの話をしましたが

一人ひとりが「自分がそれを持っているか」悩む価値の一つです。

 

有無だけでなく、経済的価値と同じく、またそれ以上に「高いか/低いか」で

悩む人もいることも事実です。

一方、あまり深く考えなければ、距離感を選ぶことが出来る価値とも考えます。

 

一人ひとりが自身と社会との距離をどう保つか、自由であることから、

ここでは何らかの啓蒙をすることを目的としては居ませんが、

距離を保つ自由がある一方、不条理や不合理がそこにあると感じる方が

積極的にそこ関わりたいと思ったとき、自分のできることが少なく、

距離が遠いと感じる方も多いはずです。

 

特に貧困と格差にまつわる状況は、社会参加・参画への活力を奪い

社会を変えられると思っていない若者が増加している情勢は、

社会の変え方を教える大人が若者の前に現れていないコトを指していそうです。

 

「価値」という言葉を切り分けて書き込んでいますが、

社会的価値については、ここでは「有無」や「高さ低さ」ではなく、

遠くにある一人ひとりと社会との距離を越えて、

不合理や不条理にどう関わるかという切り方から

「他者や変革すべきテーマとの関り」としています。

 

関りの対象のひとつを「他者」としたのは、

目の前に居る人に手を差し伸べることによって

自身の価値を確かめるシーンがあることからです

 

関りの対象のもうひとつは、「変革すべきテーマ」としています。

「社会的課題」と置き換えたい人も居るかもしれませんが、

課題という言葉は、もう少し的を絞った後に出てくるポイントにあり、

人が抱く価値と等価にある範囲を考えた場合、

広く捉ることのできる「テーマ」という言葉を選んでいます。

 

そしてそれは、単なるテーマではなく、

そこにある不条理や不合理をどうしたいか考えると

それらは「変革すべき」ものであり、変革を望む人が居るからこそ

あなたが関わる意味があるだろうと考えています。

 

ここでの「社会的価値」は、高い低いではなく、「深さ」を表すことから

「関り」という言葉を掲げることにしています。

 

about Youとあなたが持つ4つの価値との関りについて

ここまで4つの価値について、書き込みをしてみました。

私も、書いていてもっと良い一言があるかもしれないと思っています。

about Youはもともと「犠牲者を解放する」という着眼を持っていることから

 

あなたについて

この世に産まれてきた理由を、共に解き明かし

傷つけられた選択の自由を拡げるよう、働きかけを創造し

果実を得るための挑戦の機会を増やすよう、場づくりをし

他者と変革すべきテーマとの関りから引き出される力を証明します。

 

about Youの各メニューは、以上の4つの価値のどれかにかかわり

他の価値につながり、他の価値同士を結びつけることを意識しています。

 

但し、それぞれの価値を磨く方法について、ここでガイドすることは控えます。

 

その方法は、私が持っているモノではなく、

共に解き明かし、働きかけを創造し、場づくりをし、力を証明する過程にあることから

about Youは、様々な領域にある価値を高め磨く存在たちを

コーディネートすることによってあなたの価値を磨くことを試みます。

 

その一つが、あなたの「次の一手」につながる学びと出会いの体系として

これから編み出し展開を予定する「Lessons」です。(項目了)